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前川拓史の“兵庫イズバーニング”


乱痴気/じばさんらんちき代表の前川拓史が、日々を綴るブログ“Moucho Trabajo Poquito Dinero ▲”の中から特に、兵庫県の地場産地の奥深くに潜り込み、産地の人々と本気で触れ合い、モノづくりの現場に切り込んでくコラムです。



Hyogo's Burning!!! Hyogo's Burning!!!
上っ面だけのうすっぺらい“ライフスタイルごっこ”に、風穴を開けてやるぜ!

VOL.19  入魂“豊岡杞柳細工”


兵庫県の北部なんて冬場のスキーかカニ食べに行く時ぐらいしか用事が無かったのにね。 足しげく通うようになったのは“豊岡杞柳細工”の職人さんと出会ってから。


豊岡杞柳細工は1000年の歴史を持つ伝統工芸品。 “柳行李(やなぎごうり)”って言い方が分かりやすいかな?


おっちゃんを想像しがちな職人ですが、杞柳細工職人のほとんどが女性。 僕がずっとお世話になってる職人さんも伝統工芸士の資格を取って10年というベテランのおばちゃん。 かれこれ10年くらいのお付き合い、出会いは籠編みのワークショップを企画した際、 持っていた籠バッグに僕が一目惚れ、口説き落として一緒にモノづくりがスタートしました。


しかし伝統っていうのは、場合によっては面倒くさかったりする事も大いにある。新しい事にチャレンジをしたがらなかったり、一つのやり方しか通じなかったり、組織とか…… 頑固親父がいたりとかね(笑)


最初に企画した“籠のバックパック”、斬新過ぎた(?) のか全然、前に進まんかった。 伝統を重んじるばっかりにサンプルを作るだけで、やたらと遠回り、そしてコストがドンドン跳ね上がり、あげくに空中分解で商品化出来ず。


やたらとモノづくりの壁になる組織ってホンマに必要なんやろか?きっと僕の進め方も悪かったんやろね。「あ〜だこ〜だ」苦労はあったけど結果的には職人さんと心通わせ、頑固親父とも仲良くなれたのが財産になったかな。


古き良き物を守っていくには、なかなか単体では難しいし組織が必要でしょうね。ただそれは古い物を残していく為だけになっては意味が無いと思う。伝統と改革の狭間に揺れながら新しいモノづくりが出来るのか、まだまだ挑戦は続きます。




産地の方々との触れ合いは<COMEPASS_じばさんぽ。▲>でも連載しています。



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VOL.19  入魂“豊岡杞柳細工”

VOL.18  雷電“淡路島手延べ乾かし麺そろそろ”

VOL.17  切望“出石焼”

VOL.16  途上“じばさんらんちきびーむす”

VOL.15  一会“播州織扇子”

VOL.14  融合弐 “乙仲角”

VOL.13  融合 “乙仲角”

VOL.12  寵愛 “丹波布”

VOL.11  平穏 “丹波竹細工”

VOL.10  岐路 “播州織”

VOL.9  賛美 “津名紙器工業”

VOL.8  慕情 “神戸須磨張り子”

VOL.7  情熱 “松右衛門帆”

VOL.6  洗礼 “杉原紙”

VOL.5  乱脈 “丹波焼”

VOL.4  割愛 “LOCALINA MERIYASU”

VOL.3  泣所

VOL.2  眩暈

VOL.1  初動

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